#25「刹那」
巨大MAアルヴァトーレを駆るアレハンドロ・コーナーを世界の歪みの元凶とみなし、果敢に戦いを挑む刹那。対ガンダム用ガンダムとしての性能と機能をすべて発揮し、ついにアルヴァトーレの破壊に成功する。
だが、死力を尽くしたエクシアの前に現れたのは擬似太陽炉を積んだGNフラッグ――グラハム・エーカーだった!
『機動戦士ガンダム00』第一期最終話!
「俺がガンダムだ!」で物議をかもし出した男、刹那・F・セイエイ最後の戦いの相手は、赤い糸で結ばれた男、グラハム・エーカー!?
以下感想。
アルヴァトーレ/アレハンドロ
擬似太陽炉を搭載し、GNフィールド、ファングとスローネ系列の装備をつけ放題。おまけに、ジム顔のMSまでくっついて、いつぞやサーシェスが乗っていたアグリッサをグレードアップしたような機体。MSには羽根までついて、ソレスタルビーイング以上に天使気取り。
だが、そんなもの偽りの翼もいいところ。時代を変える主役気取りでソレスタルビーイングを追い詰めたものの、その実、リボンズの計画に踊らされていた事を告げられ失意の最後を遂げる。
最後は悪役として、物凄く小さな終わりを遂げてしまったアレハンドロ。コーナー家の誇りと悲願も小馬鹿にされ、ついには器量の狭さまで指摘される……最後の最後まで、おそろしく株を下げる最後だった。
俺達がガンダムだ!
世界の歪みは何なのか。なぜ人は傷つけあいながらも生きていくのか。人と人の分かり合える道はどこにあるのか。
そんな事をずっと探し続けてガンダムと共に戦い続けていた刹那。そしてアレハンドロを世界の歪みと断じ、エゴで戦うグラハムすらそう判断し、エクシアで戦い抜いた刹那。
その歪みをガンダムと共に破壊していく自分達こそがガンダムだ、と叫んだ刹那。エクシアの実体剣は、GNフィールドを切り裂くためのもの。太陽炉搭載機が世界の歪みであれば、それすら破壊する。刹那の変革にかける意思を表したような叫びだった。
ライバル達の結末
最終話を迎え、それぞれのエース達もそれぞれの結末を迎える。
セルゲイ/ソーマ
最後まで軍人として戦いぬいたセルゲイ。そして最後に、任務ではなくセルゲイを選択したソーマ。超兵の誇りよりも、自分自身の感情を優先した、と言う事になる。アレルヤ/ハレルヤと戦った影響が、ここに現れているのかも知れない。
ガンダムマイスターの結末
ロックオンの死を皮切りに、次々と傷つき命を散らすガンダムマイスター達。本気で死んだような描写もあるが、はたしてどこまで信用していいのか。
刹那
アルヴァトーレとの戦いで武装やらトランザムやら使いきったところを、グラハムのGNフラッグと戦う事になった刹那。最終的に相打ちとなり、生きてはいるものの、エクシアと共に宇宙を漂う。
第二期でも主役としてカムバックできるのか?
四年後の世界
世界は統一され、三大国は連邦として新たな一歩を踏み出していた。新たに変革された世界で、それぞれが生活を営んでいる。
沙慈
四年後、夢の一つを叶え宇宙で仕事を始めた沙慈。ルイスに手紙を出してはいるが、その返事は返ってきていない様子。ガンダムにルイスや姉を奪われた形になった沙慈が、ソレスタルビーイング製のGN粒子の輝きを見つけ出したのは何の因縁か……。
連邦軍
軍は新たに再編され、連邦軍となる。どうやら擬似太陽炉搭載型MSを標準機としているようだ。量産には向いていないものはずだが、四年の間に、量産技術が整ったのだろうか。
カティ大佐やセルゲイの姿もあり、第二期への因縁は続いている。
イノベイター
イノベーター? ともあれ、リボンズが新たに統一された世界の裏で暗躍する集団であるらしい。第二期のラスボスは彼らになるのだろうか。まぁ、リボンズはアムロだし(ヲイ)、刹那(生きていたら)と新旧ガンダムマイスター対決が見られるのかもしれない。
総評
まさに怒涛の半年間だった。まるで感情の理由を見せない刹那達マイスターやら、濃いライバルパイロット達、複雑な世界情勢にくらくらしながらも、見るものを魅了する、独自の魅力を持った作品だと言う事は否定できない。
『コードギアス 反逆のルルーシュR2』を挟んで第二期放送も確定していて、サンライズのあざといが、しかし見ざるを得ない策略にハマるしかないわけだ。とにかく次は、『コードギアスR2』を楽しみに待っていよう。
……ところで、劇場版『SEED』は、『ガンダム00』第二期が終わる頃……かな?