「電脳コイルスペシャル」

 新年一回目のアニメ感想は、『電脳コイルスペシャル。
 たっぷり一時間半使って、第1話〜最終話までの全二十六話の総集編。ヤサコが過去を振り返る形での新録ナレーションや、ヤサコとデンスケの初めての出会いからスタートするなど、若干構成が変わっている所も見られます。




 総集編のキモは、ヤサコとイサコの友情。
 ヤサコは自分とイサコが友達になれたかどうか、その確信が得られていない。
 イサコは自分とヤサコが同じ道を歩き、迷った仲間であると思っている。すなわち「友達」とは違うと認識している。
 しかし大黒市と金沢市と言う距離で隔たれた二人は、細い道で確かにつながっている。大人達が「目に見えない物」と断じたものであり、ヤサコとイサコを導いたデンスケが、ラストで京子にも見えた事がその証左。二人が「友達」であると言う事は、第三者である京子から肯定された。
 決して器用とは言えない二人が結んだ友情は、距離を隔てても確かに存在しているのだ。
 だがしかし、それが友情以上の感情であると言われれば、「それでもオッケー!」と声を大にして肯定する所である(台無しだ)。




 嗚呼、それにつけてもデンスケよ。バク転のようなコミカルさやらイリーガルからヤサコを守るため必死になって飛びかかる忠犬ぶりやら、もはや一言では言い表す事ができない。そうか、これが萌えか(ぇ)。
 されどオヤジの存在感は別格(笑)。今後三年はオヤジを超える存在は現れないな!