冴木忍『リュシアンの血脈(5) 夜の彼方からはじまる永遠』
夜の彼方からはじまる永遠―リュシアンの血脈〈5〉 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 冴木忍,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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『リュシアンの血脈』シリーズ、ついに完結です。
以下感想。
ルサカと大公の結婚を演出して魔力を集めようとするラウームスと、ついに最終決戦。
そこで明かされるのは、ヴァル=リュシアンだという真実と、ボエルの正体と過去。
誰もが辛い目にあって、それでもそんな事を忘れたくない、生きていきたいと願う優しい根暗の旅は終わりを迎えました。
ラストでヴァルがレイスファンに対する優しさ、妖魔との愛と恋など、ある意味予想の範囲内で予想外の連続でした。
全体を通して、重く苦しい展開が続きます。主だった登場人物はほぼ死亡してしまうほどでしたが、それさえも一種の救いとなりえるのかもしれない一種の悟りめいたものもありました。