雨宮ひとみ『銀色のオリンシス(1)』

銀色のオリンシス (電撃文庫)

銀色のオリンシス (電撃文庫)

 読書マラソン3・十六冊目。
 小説版『銀色のオリンシス』購入。
 アニメのノベライズでは無く、アニメ本編の執政官「アイザワコウイチ」こと普通の少年「相沢航一」を主人公に据えた別のストーリーが展開されています。
 以下感想。
 ストーリーは大きく前半・後半に分けられ、前半は航一が宙域航海船キング・オブ・ミーメミア号に乗り込み木星圏へ向かうまでの生活。
 後半は事故でどこか別の世界に飛ばされてしまった航一とテアが出会う所までです。


 この小説版では地球は汚染され、生活している人類は極少数。ほとんどは太陽圏内へ新たな母星を求めている状態です。
 アニメでの「コウイチ」が語っていたように、小説での航一も地球の汚染に心を痛めています。
 宙域航海船キング・オブ・ミーメミア号は謎の少女アリシアに遭遇。軍関係の少女で、彼女は航一を知っているようです。
 どうも、テアやセレナのようなアーティの初期型(?)らしいですが。


 後半で、何らかの事故により航一は謎の世界に飛ばされ、テアと出会う事に。
 これがオリンシス現象らしいです。設定では二十五世紀頃からオリンシス現象が始まりだしたと言う事なので、その頃の物語、と言う事になります(作中設定年代は2501年)。
 この頃からテアは人の話を聞かず自分のペースで話し、誰かを誰かと勘違いしています(笑)。


と にかく一巻は伏線をちりばめるだけちりばめている、と言う印象で、回収は次巻以降になりそうです。作者さん本人も連載でのペースに後半につれ慣れて言っているようなので、より高いクオリティが期待できそうです。