ジャック・ヴァンス『竜を駆る種族』

竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)

竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)

 読書マラソン3・十四冊目。
 以下感想。
 人類最後の生き残りが住む惑星エーリス。
 賢明な主人公バンベックは強欲な支配欲を持つ幸いの谷の一族カーコロに領土を狙われ、また波羅門と呼ばれる謎の種族達に苦悩していた。
そこに異星かの侵略者、ベイシックが現れ、存亡をかけた戦いへと発展していく。


 解説などにも書かれていますが、とにかく文化が理解不可能です。
 そしてその理解不可能なまま、対話も、戦いもすませてしまうので、結果として何が何だか分からない深い混乱ばかりが残った作品でした。
 しかしその理解不可能さが、ある意味でこの作品の真骨頂だと思わせる昏い雰囲気があって、不思議とのめりこんでいきます。