『ゼーガペイン』第14話「滅びの記憶」

 もう最高だ! 放心したキョウがリョーコを探してふらふら彷徨い、感情を爆発させて号泣、そしてリョーコの死が虚構なんかじゃないと叫ぶキョウはまさに主人公。そしてリョーコ生存→エンディングへの流れで凄まじいくらい鳥肌立った。もう、観ていてよかった!

  • リョーコ生存! 

 何はともあれリョーコ生存おめでとーっ!! 
 いやぁ、よかった。今週以降ずっと回想シーンのみだったらどうしようかと。
 アルティールの記憶領域に圧縮データとして生きていたリョーコ。ウィザードの能力は武装の転送や操作(量子サーバー内でバイク動かしたり猫を呼んだりするのもこれか?)なので、やられる寸前に自身をデータ化して難を逃れたのでしょう。
 しかし、このままサルベージが延期と言うところが微妙に不吉です。このままアルティールの中でゼーガAI代わりになったりしたらどうしよう。いや、それはそれでアリな気もしますが(笑)。シズノ的には、多分冗談では済まされない状況かと。

  • 人類滅亡の理由

 ついに明らかになる人類滅亡の理由。
 天才的な科学者ナーガが作り出した量子コンピューター。ナーガは量子サーバーの中で人類を幻体化する事で無限進化を実験するために、オルムウィルスを製造し全世界にばら撒いて幻体化を促し、その後勃発した戦争のせいでまたたくまに人類滅亡。
 その後、地上はガルズオルムの工作機械が地球を完全に実験場にするために稼動しているのだった。
 だが、実験台であるはずの幻体たちが目覚め、反乱を起こし立ち上がったのがセレブラントであり、セレブラム。でも、その量子サーバーのシステム特性上、セレブラントたちの目覚めすらも実験の一つであるような気も。デフテラ領域を作り出してサーバーを危険にさらすのも、内部の幻体たちの危機を煽るためなのでは。
 現に量子サーバーから現実に自在に移動できる、特殊な人間が生まれたわけなので。すべてがある意味予定調和にも見える中で、ルーシェンはそれを悟っているのかも知れない。
 それにしても、ガルズオルムの大ボスたる名前がナーガとはまた凄い。主人公たちの名前がみんな「水」がらみの名前から考えると、ナーガ=蛇神=水神という事で、言外に神認定ですから。

  • シマとシズノ

 アンチゼーガの狙いが自分自身だと断言できるシズノ。そして是が非でもキョウを戦線復帰させるつもりのシマ。
 シズノの事を「イェル」と呼ぶのはシマだけ。そしてその名称は、ナーガが作り出した巨大複合企業「iAL」と同じ呼び方なんですよね。
 そもそもセレブラントとして目覚めたとしても、ゼーガやオケアノスを現実に用意できる人間が外部に必要なわけで。
 シズノとシマは元々ナーガ側の人間で、もしかしたらシマはどこかのサーバーに幻体として身を隠していると言われるナーガ本人なのかも、と予想を立ててみる。 シマの幻体が分解されて存在がアピールされてきたのも、その証左なのかも。
 でもシズノが元ナーガ側の人間なら、現在の状況は彼女にとって切ない状況。キョウは再生してシズノとの記憶をすべて失い、その保護対象であるリョーコを身の危険を顧みず発見し……。あぁもう、不憫だ……(涙)。


 次回は新兵器で、対決、アンチゼーガ!