グレイブ・ショー・ガードナー『魔術師エベネザムと詩を詠む悪魔』

魔術師エベネザムと詩を詠む悪魔 (ハヤカワ文庫FT)

魔術師エベネザムと詩を詠む悪魔 (ハヤカワ文庫FT)

 読書マラソン2・七十冊目。
 以下感想。
 エベネザム三部作の二冊目。
 前回の騒動から旅を続ける一行が遭遇したトラブルは、ドラゴンやユニコーン以外のマイナーな神話・民話のモンスターたちの社会進出集会。自らを神話的とまで称する連中が、タペストリー使用料だの乙女の独占はどうなど言っているのを見ると、何だか哀しいものがあります。神話の世界も大変なのね。
 ヴァントはヴァントでついに女性関係で三角関係の修羅場に突入し、禁断の都ヴァシタはデーモンたちに盗まれるという凄い展開に。
 それにしても、魔術師はひたすら金、モンスターは社会的権利を主張するなど、世知辛いのはどこも一緒なのが複雑です(笑)。