『西の善き魔女 Astraea Testament』第7話「亡き王女のための孔雀舞」

 今分かった。脚本の人は、多分神様(あくまで個人的主観)。複雑な三巻の内容を二十分に詰め込んだ濃縮展開に、終始感嘆しっぱなしでした。
 リイズ公爵とユーシスに婚約を申し込まれるフィリエル。でも前者は権力を握るために、後者は騎士としての務めからの婚約。あくまでフィリエル本人が好き、というわけでは無いわけで。我らが本命、ルーンに相談しに行っても、ユーシスと結婚でも何でもしろと誕生日祝いのキスも無く。ルーンからすれば、もう貴族の仲間入りを果たしているも同然のフィリエルの安全と、何よりユーシスが相応しいと思っての事。物語冒頭からディー博士とエディリーンの二人を例に、異端との結婚はまったく歓迎されていない事を示されているわけで……。
 あぁ、ルーン! 身を引こうとしても納得できない、そんなお前が愛しい。後からこっそり隠密行動していたレアンドラにつけこまれたりするところも素敵だ!
 以下箇条書き。

具体的に竜の存在が明確に示されたのは今回が初? 明らかに熱帯である南に生息する竜は世界の謎を解く鍵という事でディー博士も注目していたよう。なんていうか、原作読んでた時にも思ったけど竜と言うよりは恐竜っぽい。

  • アデイル

う、ウサミミ(最初にそこかよ)ー!? これは原作でのレアンドラのバニーガールネタに対するスタッフの答えなのか?! フィリエルの誕生日に贈るのが、やっぱりお手製小説。今度はルーンとの関係を解消したユーシスがフィリエルに求婚する、という内容の小説です。あぁ、何か普通だなーとも思うのもつかの間、ユーシスはキスシーンで押し倒しにかかり、アデイルはカーテンの陰で泣き、そもそも男と関係を解消って所からして何か違う! しかし本人も、ユーシスへの想い? を持っているようで。ユーシスとの結婚は義妹という事でよろしくないだろうし、例え女王になってもあの制度では恋愛なんて意味は無し。そう思うと、アデイルが妄想作家(ヲイ)になったのも無理も無い事なのかも。

  • リイズ公爵

ついに野望の毒牙を公開したリイズ公爵。あの声で迫られたら、フィリエルで無くても無く。しかも男色って! フィリエルから見れば一応叔父なのだけど、持っててさっぱり嬉しくない叔父様。あれ、この人、姪に求婚してる? 蛇の杖みたいな秘密結社みたいなヘルメス・トリスメギストス(首魁)って、そういう人じゃないとつとまらないのね(ぇ)。


次回で三巻分は完結。ついに物語は折り返しに。