杉原智則『交響詩篇エウレカセブン 3 NEW WORLD ORDER』

 読書マラソン2・五十六冊目。

以下ネタバレ感想。
 アニメでは最終回を迎えた『エウレカ』も、他メディアでは続いてます。
 今回はより原作アニメとの差異が見えてきましたが、むしろその根底に流れているものはアニメよりも強調されているように感じます。それはずばり『関係性』。自分が他人に観測されて初めて自身が確認できるように、それぞれのキャラクターが他人によって自己確立されていきます。
 特に今回はホランドメインで、二巻から片手を失うという大怪我にあっても、タルホや他GEKKOSTATEメンバーからの支えを受けてただの子どものようなオッサンからリフのヒーローとしてレントンの前にやってくる! というのは燃えるものがあります。
 反面、レントンエウレカ間はデューイのセブンスウェル実験のせいで不協和音。特にエウレカは再び無感情状態に逆戻り……。アネモネもなんかマズいことになってるようなこの状況で、ラスト四巻の展開が気になるところ。
 果たして、あの『Gガンダム』最終回並みに恥ずかしい異種族間愛のモニュメントは再現されるのか!? それとももっと恥ずかしい方向性で行くのか!? 色々な意味で見逃せません。