三雲岳斗『アスラクライン』

アスラクライン (電撃文庫)

アスラクライン (電撃文庫)

読書マラソン三十八冊目。
 幼馴染の幽霊に憑かれた、平凡な主人公の物語。この主人公も世の常によって、各方面からフラグが立ちっぱなしなので、普通にストロベリってるストーリーでいいんじゃないのかとも思うんですが、そうはならないのが三雲岳斗三雲岳斗たる所以でしょうか。
 『ネズミ程度の知能だって脳細胞が一億個以上集まってようやく実現してるのに、幽霊みたいなあやふやな存在のものにそんな高度な処理能力はない』と幽霊の存在をさっくり否定。三雲岳斗お得意の微妙なSF展開に乗って、ちょっとズレたキャラが愉快なストーリーを展開です。これで次以降にオカマが出てくれば完璧です。
 個人的に一番つっこみたいのは、悪魔がヤクザな所ですが。