エドワード・ゴーリー『題のない本』『ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで』

 予告通りに読書マラソンを敢行。でもブックサービスに行ったら、欲しかった3冊の内、1冊は買われてました。ちくしょう、うちの子を盗って行ったのはどこのどいつだ!(違)
 では、読書マラソン3、及び4冊目のレビューをば。

題のない本

題のない本

固定カメラでとらえられた画面の中で繰り広げられる激しくシュールな世界(表紙裏より)

 もう何ていうか、紹介通りのシュールっぷりでした。何だかわけの分からない動物?達が、ページをめくるごとに現れては踊り、そして最後にはいなくなるだけ。
 一瞬読み終った事にも気がつかなかった、物凄い作品でした。
 最後の文章には、読者もシンクロする事請負です。

ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで

ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで

子ども達が恐ろしい運命に出逢う様をアルファベッドの走馬灯にのせて独自の線画で描いた
ゴーリーの代表作。(表紙裏より)

 ページをめくっていくごとに、ABC…とアルファベッド順に子ども達が死んでいくという、救いも無いシュールな絵本。このシュールっぷりが、ゴーリーの作品に共通したファクターなんでしょうね。
 何の脈絡も無く子どもがぽんぽん死んでいく。この無常っぷりが、ある意味この世の中なのかとも思うと、ちょっと切なくなる。もし天国があるのなら、この子ども達には幸せになって欲しいなとちょっと祈った午後でした。