千葉智宏『機動戦士ガンダム00P(上)(下)』
- 作者: 千葉智宏,富野由悠季,矢立肇
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/03
- メディア: 単行本
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- 作者: 千葉智宏,富野由悠季,矢立肇
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/03/01
- メディア: 単行本
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メインである模型、メカ設定が削られた事と書き下ろしによって、小説としての密度が高くなっているのが特徴。
掲載時には本編との都合で語られなかった、イノベイドやイノベイター。イオリア計画の詳細等の壁が取り払われた事で、設定なんかもすっきり登場。
第二世代、及び第三世代ガンダム開発史、と言った連載/ムック版とは違い、こちらでメインにもってこられているのは、むしろマイスタースカウトの件について。人間をガンダムマイスターにしたいリボンズと、イノベイドをガンダムマイスターにしたいビサイド・ペインとの暗闘が描かれている。
人類統一の過程で、憎まれ役として消える定めを背負ったソレスタルビーイング(の実働部隊であるガンダムチーム)。
愚かな人間のために、何で自分が消えなきゃならんのだ、と人間を代役に立てようとするリボンズ。
これに対し、愚かな人間にソレスタルビーイングの根幹たるガンダムを任せられるわけが無い、と言う意見のビサイド・ペイン。
外伝で起きた悲劇的な事件、プルトーネの惨劇や組織内での内紛等も、すべてこのガンダムマイスターに対する意見の相違に端を発していた。しかし、どうしてこうもリボンズ達の遺伝子パターンはこうも問題を起こすタイプなのか……。
その上、どこまで行ってもメインはガンダムでは無く太陽炉、である所がまた泣ける。五期の太陽炉は、コロニー・ソレスタルビーイングのエンジンになる予定だったらしいよ?
ところでイノベイドの元になった遺伝子を提供しているのは、イオリアが集めた組織のメンバーだと言う事だが、そうならば、リボンズ達のオリジナルは一体どんな性格をしていたのやら……。