『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』第十二話「星の方舟」

ストーリー

 対面を果たした蘇芳と紫苑。そして黒と銀。だが予言は成就し、刻一刻と災厄は始まりつつあった。

第一感想

 感想やっと書けたあああああっ(作品の第一感想じゃねえ!)!
 とりあえず年内のバイトは終了。年末年始は実家に帰って紅白見て寝ます。実家でネットができるかどうか分からないので、今回の更新が今年最後の更新になるのかも……?
 感想上げるのが無駄に遅れたので、短めに。
 以下感想。

変態達

 黒、水無、そして鎮目。フラグ魔。キス魔。ショタと、誰も彼も変態揃い。しかも鎮目なんか、きっちり自覚してすらいる。
 契約者は合理的な感情云々〜とは言うが、水無と鎮目は、合理性の基準が全部自分の性的嗜好に基づいてたなあ、としみじみ思い返す。

星の方舟

 空に浮かんでいたのは月では無く、紫苑がコピーした地球そのもの! おまけにそこでは、コピーされ、MEネットワークで記憶も定着された人間達が普通に生活を営んでいる。
 おそらく、動植物も完全にコピーされているのだろう。まさに、星の方舟と呼ぶにふさわしい存在だった。
 唯一の違いは、その地球にはゲートが存在しない事。つまり、それはゲート出現前の地球。本来あるべき惑星の姿。
 偽物の世界の方が、本物の世界よりもずっと幸せそうなのが、恐ろしい皮肉。

滅びゆく世界で

 星の方舟との対比で、その荒れ果てた姿がより鮮明に浮かび上がる本物の地球。
 ゲートが出現し、イザナミは活動を開始した。大国アメリカの専横に対抗できる組織は無く、現在進行形で恐るべき災厄に見舞われている世界。
 あるべき世界を送り出した後となっては、本物の地球など、もはや残りカス。ある意味、滅ぶべくして滅びればいいだけの世界。
 しかしそんな世界でも、むしろそんな世界だからこそ、そこを存続させようとする名も無き人々の生きる活力が眩しい。
 未咲達や猫。マダムを中心とした、人間と契約者の別無く共存の道を選んだ人々が、「組織」と呼ばれるのはどんな皮肉か。しかし、ある意味それが、あるべき本当の「組織」の姿なのかも知れない。

蘇芳の旅の行方

 偽物の日常から激変した現実に放り出された蘇芳。その旅の果て、再び蘇芳は偽物の日常の中に帰還する。
 ゲートとは、何かを得る代わり、何かを失う場所。蘇芳は偽りの日常を得る代わりに、本物の世界の記憶……黒に対する恋心を含め、すべてを失ってしまった。
 それが幸せな事なのか、それは是であり非でもあるから、簡単には答えを出す事は出来ない。
 しかし、かつて彼女を鍛え、守った存在がいた事。ジュライが傍らで見守っている事。それは確実に、幸せな事である事は違いない。……もしかしたら、蘇芳こそ、『DTB』シリーズ史上、もっとも幸福だったヘイガールだったのかも知れない。

イザナミ/白イザナミ

 契約者の魂を奪う恐るべき存在、イザナミ。契約者が自殺させる能力があると言う事だが、むしろ、イザナミに魂を奪われまいと抵抗した結果、自殺と言う風に見えただけ、と言う方が正しいようだ。
 そんなイザナミ(以下黒イザナミ)だったが、銀は何と一人でそれに抵抗していた。覚醒しまいと自ら眠りにつき、霊媒が先に目覚めた後は、自ら覚醒しそれに抵抗。黒にその身をさしだした。
 地球のコピーにMEが重要なファクターを果たしたように、ゲートが目指す進化とは、肉体のそれよりも精神のそれだったのだろう。
 第一期も、現実よりも皆が一緒にいる事のできる不可思議な空間でいる方が幸せ、と言う流れであったし。

死神の行方

 第一期同等、再び行方不明になった黒。
 契約能力も元通りになり、その力で銀をイザナミから、殺す事で救い出し、その後の行方は杳として知れない。
 まだどこかで、人間と契約者の共存のために戦い続けているのか、どこかで隠棲しているのか、それは不明。だがしかし、言える事が一つだけある。

  • 蘇芳を後ろから熱烈に抱き締めた。
  • 妹の能力を使い、未咲の見ている目の前で、銀の胸元に手を突っ込んだ。

 この男、底知れない……ッッッ(そんな事かよ)!!!

再び目覚めるもの

 すべてが終わった後、しかし目覚める存在一人。
 それは棺に眠っていた、銀……って、男の子!? 人の魂を奪うその能力は明らかにイザナミのものだが、契約者では無く、人間の魂を奪っている所が怖い。
 紫苑が作ったコピーか。あるいは、黒が物質変換で変化させた、イザナミ霊媒が人間化したもの……?
 第三期への、伏線ですかー!?  

総評

「さよならっ!」
 ついに最終話を迎えた『DTB』第二期『流星の双子』。第一期とは違い連続ドラマの要素を濃くしながらも、根底に流れるのはやはり、意味不明な世界観。何が起こっているのか、人にはきっちり説明する事は出来ない摩訶不思議。
 ゲートに変わり現れた、三鷹文書の「予言」と言う抽象的な未来。それに対し、懸命に立ち向かい、生きていく各キャラクター達。
 クライマックスは劇場版か第三期があると思っていたのを、かなり力技でまとめた内容となっていたが、逆にそれがストーリーのテンポのよさ? につながっていて良かったっと思う。
 まだ外伝シリーズもあるし、まだまだ終わったと言い難いとは言い難いが、今期放送されたアニメの中ではトップクラスの上質なアニメだった事は間違いない。この作品があった事で、キツイ生活の中、結構救われた面もある。
 ひとまず、キャスト、スタッフの皆さま、お疲れさまでした!