『機動戦士ガンダム00P Vol.3』

機動戦士ガンダム00』公式外伝『00P』第三巻。
 第三巻からついにセカンドシーズンが本格的に展開。本編の武力介入より五年前、ガンダムマイスターのスカウトと、第三世代ガンダム開発。さらにソレスタルビーイングの存在に気がついた組織との戦いが描かれる。また、リボンズの計画への介入が本格化してきたのも見逃せないポイント。
 第三巻は書き下ろしも多数収録されていて、そういう意味でもお得感のある一冊となっている。
 以下、気になる記述を箇条書きで。
 以下感想。

ガンダムラジエル&GNセファー

 戦場での情報収集を目的としたガンダムと、その支援機。合体してGNプロトビットを操るセファーラジエルにもなる。
 ガンダムと支援機が合体してパワーアップする、後のGNアームズやオーライザーの原型となる機体。ソレスタルビーイングは、こういうの昔から好きだったんだなあ。

ラッセ

 予備マイスターだったラッセは、元マフィアだったらしい。そ、そのスジの人だったのか……。

ニール登場

 後のロックオン・ストラトス(初代)となるニールが一瞬登場。彼の相手の気持ちを大切にする能力は、この時から非常に重要視されていたらしい。結果的に、それは的中。

生命技術

 ソレスタルビーイングは生体に関する医療技術が異常発達しているらしく、テロメアを修復するナノマシンや、生体高分子によって作られた人造人間(イノベイド)も保有している。
 イオリアは、来るべき対話のため、人間の寿命を延ばす必要がある、とでも考えたのだろうか。
 また、ハナヨもこの技術で造られた肉体に移動するはずだったが、この肉体の意識を奪う=命を奪う事と同義と考えそれを拒否。その後、その肉体はハヤナが使う事となる。

ティエレンチーツー

 ティエレンタオツーの前身である機体。だが結果的に、その役目が疑似太陽炉搭載機に移行したので徒花となった印象も。

フェレシュテ誕生理由

 トレミーチームをサポートするフェレシュテが誕生した理由は、シャルの「これ以上仲間を喪う悲しみを味わいたくない」→「実動部隊にも秘密にされる部隊なら、いつ切り捨てられても仲間ではないから悲しみを味わわない」と言う非常にネガティブな理由から来ている事が判明。
 仕方がないとは言え、暗過ぎる……。

フォン、登場

 恐らく、個人でソレスタルビーイングの存在に気がついた最初の人間であるフォン。偽装が完璧すぎて逆にその存在に気がつくって、さすが心眼の持ち主! ミスター・ブシドーの先を行く男!

その他

GNバズーカ

「何でビームなのにバズーカ?」と言う疑問がつきまとっていたヴァーチェの装備。
 実は、ヴァーチェには実体弾を中心とした装備が検討されており、その手持ちの武装としてGNフィジカルバズーカというのが用意されていた。しかし武装が粒子兵器中心に移行したので、実体弾装備はお払い箱に。GNバズーカも、本来はこれに対応する装備だったから、この名称が残っているらしい。

GNアーチャー

 本編ではマリー(ソーマ)が使っている機体だが、元はハナヨが使う予定だったらしい。
 どちらも脳量子波と深い関係があり、どこかしら因縁を感じさせる。