木村暢『機動戦士ガンダム00(3) フォーリンエンジェルス』

機動戦士ガンダム00』ファーストシーズンノベイライズ最終巻。
 激しく今更……の感想。
 表紙は我らが初代ロックオン・ストラトスと、ガンダムデュナメス。ファーストシーズンラストを飾るのは、やっぱりロックオンの兄貴なんだなぁ。
 以下感想。

ストーリー

 ストーリーはファーストシーズン#19「絆」〜#25「刹那」まで。
 ノベライズ最終巻だけあって、スローネチームとの対決。トランザム。国連軍+αとの最終決戦と、盛り上がる部分ばかりだ。

哀しきアレハンドロ・コーナー

 アニメ本編では最後の最後にリボンズに利用された事が明らかになったアレハンドロ。しかしノベライズでは、より酷い事が本人の口から語られる。

バカな。
イノベイターである彼を見つけ出し、保護したのは私だ。
彼の能力に気づき、ヴェーダを掌握させたのも私。
彼の細胞を調べ、トリニティたちを作らせたのも私。
同じ監視者であるラグナ・ハーヴェイを仲間に引き入れたのも。
曾祖父の代から続けられていた疑似太陽炉の建造を引き継いだのも。
その疑似太陽炉を国連に譲渡したのも。
コールドスリープしていたイオリア・シュヘンベルグに引導を渡したのも。
メメントモリ建造計画に着手したのも。

 と、散々リボンズに利用され、搾り尽くされた事が分かる。悪い女に骨まで毟られた駄目男そのままじゃん(笑)。

軍人、グラハム・エーカーの最後

 セカンドシーズンではミスター・ブシドーして「武」の道に生きたグラハム。軍人であった彼の、「軍人である」と言う職業意識は、GNフラッグを駆ってエクシアと戦うその直前に消失していたらしい。
「軍人に戦う意味を問うか!?」などと言っていたが、その時には本人もすでに意識は軍人では無く、一人の「武人」となっていたようだ。

そのビームサーベルは、ガンダムスローネアインから奪ったものだ。フラッグの力で勝ち取ったものは私の物。お前の物はおれの物!

と、そういう物言いは武人と言うかジャイアンなんだけど(笑)。
 ミスター・ブシドーへの変化は、ここから始まったのか……。……いや、最初からだなw