2nd season #12「宇宙で待ってる」
ストーリー
ついにオーライザーと合体し、反撃を開始した00ガンダム。ツインドライヴが生み出すその圧倒的な性能は、イノベイターすら寄せ付けない。
だが、ルイスがアロウズに入隊していた事を知った沙慈は悲嘆にくれるばかりであった。
第一感想
オーライザーと合体した00ガンダムの圧倒的な性能に鳥肌! 00ガンダム、無敵すぎる……!
強力だったトランザムがさらに強化されてるし、おまけに持続時間も通常より若干長めの印象。さらに、機体の粒子化(さりげなく凄い事おっしゃっていらっしゃる)例の脳量子波(?)による相互認識で敵機の位置も把握可能。
まさしく、最強にふさわしい性能だが……。
せっちゃんは不器用なガンダム馬鹿。沙慈は沙慈でにっちもさっちもいかなくなってと、機体と対照的にどうにも精彩を欠いているパイロット達であった(苦笑)。
以下感想。
ガデッサとガラッゾの脱出機能
激戦の最中、個人的に気になったMSのギミックはガデッサとガラッゾの脱出機能。背面の飛行ユニットに疑似太陽炉とコクピットが直結していて、コアファイターのように脱出できるようになっているようだ。
この辺り、数の少ない(おそらく)イノベイターの生還率を上げるギミックなのだろうが、これはやはり、外伝のプルトーネやナドレ等にも共通するギミックである。
ティエリアが乗っている事も鑑みると、やはり、イノベイターの機体にはこの手の脱出ギミックは必須になっているのだろうか。
意地汚い小娘
ソレスタルビーイングとイノベイターの戦いを激化させ、どんな形になってもいいから世界を変えようとする王留美。
しかしそんな思惑、リボンズはとっくに見抜いていたようで、留美を張り倒して「意地汚い小娘」呼ばわり。
「意地汚い」についてはその通り。自らが求める世界のため、戦う刹那達ソレスタルビーイング。イオリアの計画に従い世界を変えるイノベイター達。どちらも自らの信じる価値観のため、命と誇りを張って戦っている(その是非はともかくとして)。
しかし留美は「変わればいい」と節操無く、どちらの陣営にも情報を与えたり裏でこそこそ企んでいる。それはある意味、乞食が誰彼かまわず食べ物や金をせびっているかのようで、なるほど、確かに「意地汚い」。
一方の「小娘」について、リボンズは外見に反し、相当長く生きている事がうかがえる。外伝によるとフェルトが生まれる前から生きているようであるし、少なくとも二〇歳より下、と言う事は無いだろう。イノベイターのリーダーであるわけだし。
そう思うと、そんな彼が「小者」であるアレハンドロの従者をやっていたり、下働きをやっていたりと、意外と苦労人である事が分かる。
留美に対するビンタも、苦労知らずのセレブ娘に対する反感とか、そういうのがあったのかも知れない。いやぁ、何だかリボンズに親近感湧いちゃうなぁ(コラ)。
「どうしてこんな事に」
沙慈の嘆きだが、刹那も同じように思っていた。そんな嘆きを生み出す世界を変えるためには、戦うしかない。自分に出来る戦いをして、自分の周りの世界を変えていかなきゃならない。
その戦いは兵器に乗って戦争するだけじゃなく、他にも色々な形があるのだが、それを伝えるにはせっちゃんは不器用すぎて、沙慈には余裕が無さすぎた。
何と言うか、見ていてほんとに痛々しいと言うか、本当に「不器用」としか言いようがない光景であった。せっちゃんもそうだが、沙慈だって決して器用なタチでは無いし。
不器用な熊親子
せっちゃん達も不器用であるが、スミルノフ親子も相当不器用。
セルゲイは緘口令を徹底させる監査役に。アンドレイはルイスのアロウズから抜けさせる事ができず……。と、親子揃って茨の道。
メメントモリの多様でアロウズによる反感も高まっているし……。後半は、連邦内部からも反アロウズの空気がもっと強くなるのかもしれない。
リボンズの動揺
ツインドライヴの圧倒的性能を前に、リボンズもついに余裕を失った。戦闘用イノベイターを総動員し、00ガンダム奪取を計画する。
正直、あの性能差を考えると奪取なんて不可能のように思えるが……。
そこはオーライザーを破壊するなり何なりと、色々作戦を考えるのだろう。もしかしたら、アニューを使ったりだとか……。
「どうすればいいんだ」
沙慈はオーライザーを奪ってルイスを説得しようとするが、それが中東でやった事と何も変わらない事に気がついて、もう涙するしかない。動き出せない。
一方、ルイスは沙慈と刹那の関係を誤解して(こう書くと変な意味みたいだ……)沙慈との思い出を完全削除。完全に敵として認識する。
過去にこだわり過ぎている沙慈と、その過去を消してしまったルイス。二人の未来が、お先真っ暗すぎて正直、辛いです……。