第28話「リクエストD.C.・時を変える戦い」
一九八六年。
過去へと飛んだ名護は、未来を変えるために悪戦苦闘するものの上手くいかない。その上、ひょんな事から真夜を好きになってしまい……?
二〇〇八年。
素晴らしき青空の会の臨時会員になった渡と健吾。二人はファンガイアと戦うための訓練するが、二人ともあまり上達せぬまま本場意を迎えて……。
第一感想
色々な意味でてんこ盛りだったエピソード。
名護の初恋。音也と真夜の接近。そして明らかになった渡の母親の正体と、彼女が産んだもう一人の子ども……。
『仮面ライダーキバ』も(今更ながら)後半戦なんだなぁ、と実感した。
以下感想。
名護パンチの行方
先週の名護パンチは、見事に音也に受け止められてしまった。その後も、音也には振り回されてばかりの名護。しかしその中で、音也が名護の教師として名護に欠けていた「遊び心」「余裕」「他人を思いやる気持ち」などを色々指摘していくのは見事だ。さすが二二年越しに、様々な影響を他者に与え続ける男だけある。
しかし、こう見事に先生役をやられると、嶋の立場が……(苦笑)。
名護・悪戦苦闘
未来から来た、何て言っても誰にも信じてもらえない。そんな中で、歴史を変えるために悪戦苦闘する名護。
特に面白かったのが、ゆりを人質に、音也からイクサを手に入れようとする所か。あんた、それは手こずりすぎだwwwww
しかもその後は、音也とゆりの「愛の力」と「正義の鉄拳」に悶絶。何とまあ、報われない男よ。
音也の孤独・芸術の女神
自分は今週ようやく気がついたのだが、音也はこの世界で誰よりも孤独なのだった。他者/社会と交わる事に恐怖し、自ら一人を選ぶのが息子の渡であるが、いくら社会と交わっても音也と言う天才はこの世の誰にも理解してもらえない。それは、音也が愛するゆりですら同じなのだった。
普段の音也の態度を見ると気がつかないが、実はこの世界で誰より寂しいポジションにいる。それが音也だったのだ。
しかし、真夜だけは違う。「人間が生み出したもので価値のあるのは芸術のみ」と芸術に対しこの作品の誰よりも理解を示し、音也の孤独を見抜き、その才能を争いから遠ざける。まさに芸術の女神、と言った所だ。音也をイクサで戦いに巻き込むゆりとは対照的な構図である。
最終的に、音也は真夜を結ばれ、渡をもうける事は決まっている。だが、その選択が、ブラッディ・ローズと言う名器を作った事と無関係であるとはいい難いだろう。もしかしたら、ゆりを忘れるために、イクサナックルに相当するバイオリンを音也が作ろうとした――のかもしれない。まぁ、まだ恵の父親が音也である可能は否定できないのだけれどもw
名護の初恋・破れる初恋
ビンタから始まる恋……。って、お前はどこのパトリック・コーラサワーだwwww
結局、何が言えるでもなく、お守りにボタンを渡しただけで名護の初恋は終わった。真夜がファンガイア(クイーン)である事が分かった以上、恋なんてできるわけもない。しかしこの初恋は、確かに名護の中で何かを変わらせたように思える。それはライジングイクサの戦い方にも現れている。まぁ、とりあえず名護は上半身よりも下半身を鍛える方が先だと思うけど(ヲイ)。
友情の形
渡と健吾。そして音也とガルル。二組の「友人」関係を観ていると、どこか微笑ましい気持ちになるから不思議だ。例えば音也とガルルも、渡と健吾のように特訓したりしたのだろうか。ああでも、音也とかはそういうの苦手そうだなぁ。
二人の母
真夜に渡した名護のボタンが二二年の時を超え、渡へ。これで真夜が渡の母親である事が明言された。と、同時に、渡の始めての友達・太牙の母親も、真夜である事が明らかに!
こ、子どもを捨てて愛に走ったのか、真夜(コラ)!?
太牙には何も与えず、渡にのみキバットもキバの鎧もキャッスルドランも何もかも与えた、この格差は、太牙にとって当然許されるはずも無いだろう。後半戦は、渡と太牙の熾烈なキング争いが待ち構えていそうだ。
次回は
ついにチェックメイトフォーのキングが登場!?