『コードギアス 反逆のルルーシュR2』TURN 19「裏切り」
フレイヤに使用はトウキョウ租界に大量の死者を出した。あまりの威力に、ブリタニア軍、黒の騎士団共々部隊を撤退させ停戦する事になる。ナナリーを喪い錯乱するゼロ=ルルーシュを残して……。
そんな中、何とシュナイゼル自ら、ある切り札を持って斑鳩に外交特使として乗り込んでくるのだった。
第一感想
嘘で追い詰められ、嘘に救われ、そして嘘で救う。
良くも悪くも、ルルーシュが支持される所以はこの嘘にあるのだ、と痛感したエピソード。
まぁ、結局あんなの、他人の言葉を自分の都合のいいように受け止めているだけ。真実は違う。そう言われればそれまでなのだが……。でも誰も救わない真実よりも、救われる嘘の方がいい、と思ってしまうんだよね。観ていて。
特に、あの死んだような目になって笑うスザクを観てしまうと……orz
ルールを守る=嘘を許さないスザクが、嘘だの真実だのを飲み込む圧倒的な破壊を、他ならぬ自分が(ルルーシュのギアスがあったとは言え、「生きたい」と思ったのはスザク自身)行ってしまった。結局、スザクの信念の結果なんてあんなものだったのだ、と自分で思ってしまったのかも知れない。
結局、釈然としないとは言えルルーシュが数々の苦難を乗り越えて人間的に成長し、スザクは苦難に潰され開き直ってスネてしまったような印象を受けてしまうのだ。
EDの一枚絵でルルーシュが白。スザクが黒なのはこういうワケだったのか……?
何だか無駄に長くなってしまった第一感想だけどさらに以下感想。
神根島の皇帝
トウキョウ租界の戦いに参加していないと思ったら、何と神根島にいた皇帝。
新たな世界を表出するため、ラグナレクの接続を目論んでいる(?)らしいが……。わざわざ皇帝が出向くと言う事は、神根島にある遺跡のシステムは他の遺跡とは違うもの? もしくは嚮団を潰したせいで使わざるをえなくなったのか。極東、と言う位置も何か関係あるのかも知れないが……。
それはまた来週か?
フレイヤの爪痕
フレイヤは公式設定によると、
[F.L.E.I.J.A.]
"Field Limitary Effective Implosion Armament"
との事らしい。
領域制限爆縮兵器(?)ってな感じで、どうも通常の核兵器に+してこの世界のサクラダイト系の技術も使われているらしい(爆縮に?)。
その威力は「すでに戦では無い」と言わしめる威力。何せこの世から物質を完全に消失させる爆弾である。人型兵器がメインとなった戦場に慣れた人間にとっては、圧倒的過ぎる破壊力だ。
事ここに至ってニーナはようやく自分が作り出した物が生み出す惨劇を理解し、スザクは大きな衝撃を受けた。これから、二人がどのようにこの事実と向き合っていくのか、がストーリーの重要なファクターになるだろう。
ランスロット・アルビオンをニーナが作って、それに復活したスザクが搭乗するとか、そんな展開になるかも知れない。え? まさかのスザク×ニーナフラグ(ヲイ)!?
ルルーシュとシュナイゼル
今回はこの二人の器の違いと言うか、そう言ったものを思い知らされたエピソードでもある。
ナナリーがフレイヤにより命を落とした(公式HPでは「行方不明」だが)事で、錯乱状態に陥るルルーシュ。あの状況下で、
「ナナリーを全軍で探し出すんだ!」
と言えるルルーシュは違う意味で大物かも知れないが。
一方で、シュナイゼルはアーニャのモルドレッド一体を護衛につけただけで自ら黒の騎士団旗艦・斑鳩に乗り込んで、
と言う二枚の切り札を武器に黒の騎士団を切り崩しにかかる。
もしもロロがいなければ、ルルーシュはあそこで殺されていただろう。ルルーシュが錯乱その後、自失状態にあったとは言え、しっかりルルーシュとスザクとの会話を録音させてあるシュナイゼルが切れ者過ぎる。
まったくもって、二人の能力の違いを見せ付けられた一幕だった。
裏切り者の正体
シュナイゼルの告発を後押しした、黒の騎士団の裏切り者。それは何と、あの扇だった!
考えてみれば、ヴィレッタの苦境をただ一人助けられる人物であり、同時に黒の騎士団をゼロに代わってまとめられるポジションにいる、たった一人の人物である。ディートハルトからも認められた「凡人」だけに、あそこで彼が成り上がってくると、誰にも文句が言えない迫力が生まれる。
「ゼロと引き換えに日本を返せ」と言い放つなど、極限状況下での物言いが冴える。その後、黒の騎士団がゼロの捕縛に協力していると言う事は……。まさか日本はほんとに返されたのか?
それはともかく、後はヴィレッタと晴れてゴールインするだけだが、またこれについては色々ひと悶着ありそうだ。だがまぁ、今の扇なら何とでもなるような気がしないでもない(ヲイ)。
それにしても、玉城……。お前、意外とゼロの事しっかり信じてるんだなぁ、とジンとさせといて、あっさり寝返りすぎだ馬鹿(笑)。
ロロの最後
ついにロロはボロ雑巾。略してロロ雑巾なんだよ! と本音をルルーシュから聞かされたロロ(言ってません)。
しかしショックを受けながらも、献身的にルルーシュを守る姿は……。その、なんだ。不気味です(ヲイイイ)。
確かにちょっとしんみり着きたけど……。それは現実逃避が過ぎるよ、ロロ……。
でも黒の騎士団員がギアスによって「自由意志の喪失」を恐怖しているのに対し、ロロが現状を認識せず、ルルーシュを助けた事こそ「自由意志によるもの」だった事は皮肉だ……。
ロロが失敗作だった所以。ギアス能力を発動させるたびに心臓が止まる、と言う欠点のせいで、ついに命を落としてしまったロロ。だが、最後はルルーシュのついて嘘により、安らかな最後を迎える事ができたのだった。結局、真実なんてまるで価値が無かった。嘘だけが人を救う事ができる。そんな『コードギアス』全体を貫くアイロニーが垣間見える。
たった独りのルルーシュ
スザクは自ら敵と見なした。ナナリーはそのせいで死んだ。カレンは逃がし、ロロは死んだ。黒の騎士団。そしてC.C.ももういない。たった独りになってしまったルルーシュ。
だが、まだやるべき事が残っている。それは、皇帝を道連れにする事――。
ルルーシュの復讐は、果たしてその実を結ぶのか。ジェレミアはルルーシュに対して最後まで忠義を貫けるのか。そしてあの運動音痴ルルーシュがどうやって海を渡るのか? と、様々な疑問を残しつつ、次回へ!
次回は
「いつも後になって気づくんだ〜」
いや、後になりすぎだよ! 第二期一九話で気がつく事じゃありませんwwww