第20話「カンナとヤサコ」

 京子の電脳体を取り戻したものの、ヤサコとフミエは人型イリーガル・ヌルに取り囲まれ窮地に陥る。しかし彼女達を助けに現れたのは玉子とメガばあだった。
 通路へ向かったハラケンの後を追って、ヤサコは通路へと向かう。




 今回のエピソードで、かつて通路を開いた暗号屋の少女が誰か明らかになった。
 それは当時、メガばあの弟子だった玉子。彼女の行動をメガばあが止めたおかげで、被害も少ないうちに済んだらしい。しかし代償として、メガばあは倒れて記憶はトンでしまったわけだが。
 そして、人型イリーガル・ヌルが、C(コイル)ドメインからやって来た最初のイリーガルである彼らに触れられると、人間の電脳体が分離してあっちに連れていかれる現象を、「電脳コイル」と言う。
 と、タイトルに関する秘密も明らかになった。
 でも今回のメインは、やっぱりカンナとヤサコ!
 罪の意識に囚われていたハラケンを救ったのは、やっぱりカンナであり、そしてその言葉を中継したヤサコだった。
「もう自分を責めないで」とハラケンに。そしてヤサコに感謝したカンナは、あっちへ行っても、おそらく、事故に会う前のカンナだったのだろう。
 しかしそれは、ヤサコ同様イマーゴの子どもだったからこそ来るものだったのかもしれないが。
「ケンイチ」から「ハラケン」に言い換えた微妙な心情や、ハラケンに正面から告白したヤサコ。何か言ったけど、その言葉が聞こえなかったハラケンとはどうなるんだろう。
 夏祭りの時はそれなりに反応していたみたいなので、案外すぐに上手く行くような、でも行かないような……。




 ヤサコがメインを張った横で、負けじと戦うのが玉子とイサコ。
 改造され、キュウちゃんの数がさらに増えて凶悪さを増したサッチーを使い、メガマス社をクビになる危険を冒してもかつてハラケンを、自分の昔の過ちを繰り返さないために戦う玉子。
 兄のために通路に固執しながらも、ハラケンのために玉子と共闘し、最後のキラバグをヤサコに託すイサコ。
 二人の共闘が、ハラケンの元へ辿り着いたヤサコの力になった。
 それにしても、あえて触れられる事で電脳体であっちへ向かおうとするヤサコが異様に男前なんですが。昔の記憶を現実だと確信し、目の前でヌルを、見た事で、そういう方法を思いついたんでしょうが。




 ひとまず、カンナとハラケンの問題は解決したものの、事態は猫目の「世界の崩壊」と言う言葉でさらに深刻で。これはイリーガルが世界的に電脳空間に発生する、と言う前触れ?
 今回登場した、凶悪な黒いオートマトンがさらに暴れそうです。