『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』第二十四話「流星雨」

 人類と契約者の戦い。それはまさに、終わりの始まりだった。黒はウェイに誘われるまま、ゲート内部に侵入する。そして未咲は自分達が、ノーベンバー11が追っていた「組織」の真実を知る。




 早くもOPをすっ飛ばし、『ダーカー』クライマックス!




 いよいよ始まった地獄門を巡る人類と契約者の対決。
 まさしく戦争と言える凄惨な戦いの中、人類側=「組織」の思惑と契約者=E.P.R側の思惑が交差する。
 人類側が計画するのはゲートの消滅。粒子加速器=サターンリングを使って反ゲート物質を生成し、それを用いてゲートを消滅させる。それに伴い、契約者も消失する 
 一方でE.P.R側もテレポーテーション、時間操作などの超常的な能力を駆使してサターンリングを破壊する。
 しかし組織はかつての事件で黒と関わった少女・舞や予備の加速器を用意するなど、周到に事を進めていた。さらにゲート内部における道案内役であるドール達も潰すなど、その徹底した姿勢を見せる。




 それほどまでに執拗とも言える方法で契約者達を消滅させようとするパンドラ。しかし一研究組織にそれほどの権限があるはずもない。
 彼らは、国家の垣根を超えて「契約者を滅ぼす」と言う共通の利害で結ばれた巨大なもの。そしてそれは、黒が所属していた「組織」に他ならない。
 あらゆる国家権力や情報機関と結びついた組織。その中に、未咲も知らず知らずの内に取り込まれていた。
 そして未咲の前で上司である宝来部長が語る。
「人間は間違いを犯す。ならば間違いの少ない道を選ばなければならない。大人になれ」と。
 すなわち、合理的に判断しろと。




 あくまで少数派。さらに対価を払えば人外の異能を駆使する契約者が消えれば、世界の安全保障は大幅な改善を見る事は確実。いくら人道的に問題があるとしても、ここで契約者を消し去る事は圧倒的に正しい事である。
 しかし未咲は、黒とノーベンバー11に「直感を信じろ」と言われたばかりだ。
 巨大な組織の腹の中に飲まれた彼女。しかし彼女のヒューマニズムがその内部から事態を変える力になりえるはず。外で待機している斎藤達も、何らかの形で関わるだろう。
 もはや忘れられがちだけど、『ダーカー』の観測者は「霧原未咲」。彼女や部下達が関わっていく事はきっと何らかの動きになるはず。
 そういえば、前回登場した重力使いの契約者を河野と思っていたけど、違ってました。あ、よかったよかったw




 大勢の「組織」に対し、一方のE.P.Rの面々は逆に「個人」と言う単位で動いているように感じます。
 特に、アンバーを呼び止めて、肝心な事を言えないような雨霧が……! あのコレステロール過多め、いい仕事してやがるッ!
 ブリタの対価が「キス」と言う事が判明。




 アンバーとの決着をつける黒を導くために、それぞれバラバラになっていく黒チーム。
 黄はオトリとなり自爆。
 猫は「組織」のサーバーに侵入して情報を手に入れたものの、「組織」にサーバーとの接続を切られて猫の本能に呑まれる。
 銀は道案内のため、混沌そのものの地獄門内を黒と共に進む。
 黄と別れる時の、猫との軽口。そして黒と銀それぞれの行動に感動。対等に付き合って、健康を気遣って、そして抱きしめる。これまで色々な事件を通じて、チームから家族へとその姿を変えていった彼ら。
 そんな姿に思わず、

 母親を失くした無骨な男と末妹と猫の父子家庭。
 ツンデレな親父→黄。
 たらしだけれどやっぱりツンデレ長男→黒。
 愛される末娘→銀。
 クールになりきれない飼い猫→猫。 

 とかなんとか、色々妄想しちゃったりしてねっ! きゃっv
 しかもそれぞれ近所の奥様方に大人気! とか。
 話題をさらうのは黒。コアな層から人気を集める黄。可愛がられる銀。そして、おちょくられる猫(笑)。あぁー、なんか妄想が止まらないなー!
 そんな妄想が炸裂するほど、彼らはすっかり家族になっていたのだと思います。しかしそんな家族は、みんな離れ離れに……。やはり死んでしまったのか。そうではないとは信じたいけれど、ノーベンバー11も死んでしまったし……。




 黒のライバル・ウェイも黒の道案内としての役割を終え、黒との再戦に挑む。
 しかし未来を知る事のできるアンバーが道案内に指名するからには、黒がウェイに負けるはずもなかった。黒に負けると知りながらも、戦い挑む事を止められなかったウェイ。
 彼もまた「自分の安全を最優先する」契約者としてはやはり異常な存在なのですが、しかし彼も彼の誇りと言う「理」を取って戦った人間なのでしょう。
 最後まであんなキャラだったウェイに乾杯。



 
 幼児化し、もはや能力も残り少ないアンバー。彼女が知る、南米の真実とは。妹・白の行方は? 
 南米の時には、BK201が黒ではなく別の女性=白であるという事実が示す真実とは。次回はいよいよ最終話!