『ロミオ×ジュリエット』第22幕「呪縛〜荒ぶる激情〜」

 ネオ・ヴェローナと人々のため、エスカラスに身を捧げる事を誓うジュリエット。モンタギューを討つ為、ジュリエットはネオ・ヴェローナ城に入場しモンタギューと対峙する。




 ついにモンタギューが討たれた。
 家の因縁を超え、市民の手にネオ・ヴェローナを取り戻すと言う志を持ったジュリエット。
 息子として父を討ち、自らの手でモンタギュー家に幕を下ろさんとするロミオ。
 そして出自を呪い、母の敵討ちのためにモンタギューを狙うティボルト。
 しかしモンタギューを討ったのは三人ではなく、何とマキューシオだった。狂気のモンタギューについていく事も出来ず、さりとて街を焼き討ちした身なれば市民の前に出ていく事も出来ない。
 にっちもさっちもいかなくなった彼は、モンタギューを殺して「英雄」と言う地位にすがるしかなかったのかもしれない。
 しかしそれは、ただモンタギューを「殺す」事だけが目的ではないと明らかにしただけだった。誰もしも、その先の未来を望んで戦っていた……。




 ついに革命は終わり、ジュリエットの戦いは終わった。しかし、彼女がエスカラスに身を捧げなければならないという事に変わりない。
 モンタギューが失ったときの苦しみの大きさを恐れて誰も愛さなかったのなら、エスカラスに身を捧げる事をロミオに言えなかったジュリエットはモンタギューと同じ存在になってしまう。
 そしてその事を知っているのは、ロミオではなくティボルト。彼ら異母兄弟がそれぞれ話さないと、ジュリエットの運命は変わらない。




 今回の次回予告はオフィーリア。キャピュレット家の人間がどうやらエスカラスの管理担当であるようなので、彼女も元キャピュレットの人間だったのか……。